「HubSpotを導入したものの、うまく活用できていない…」そんな企業向けに、HubSpotの再設計方法を解説。確認リスト、作業フロー、注意点を押さえて、効果的な運用を実現しましょう。
まず、現在のHubSpotの使用状況や課題を明確にするため、以下の点を確認します。
導入時の目的と導入後の目的が変わることが多く、その結果、過去の設定と合わなくなり、HubSpotの利用が減少することがあります。
課題として挙げられるのは、データ入力のルールが統一されていない、ダッシュボードが活用されていない、ワークフローが適切に機能していない等...。
データ入力のルールに関しては、人力で取引作成しようとした際に担当者によって、バラバラになってしまうことがあります。
ワークフローで作成自体を自動化してしまうことで、入力ルールを統一することができます。
権限によって制限していない場合、
担当者ごとに必要なものを作成、あるいはイベントのたびに繰り返し作成などによって不要なカスタムプロパティーが多数出来上がってしまうことは少なくありません。
そうして、多数出来上がったプロパティーのためにワークフローがうまく機能しない。あるいは、辻褄合わせのために多数の、かつ複雑なワークフローが出来上がってしまうといったことが起きてしまいます。
見直しの際に、権限の確認と本当に必要なデータを整理しましょう。
課題が曖昧なまま作業を進めると、効果が薄くなります。また、最悪やり直しということも。現場の実際の運用フローを確認することがとても重要です。
設定変更やデータ削除前に必ずエクスポートし、元に戻せる状態を作っておきましょう。
あとコンタクトや企業の重複をマージは数が多いと外注したくなると思います。
その際に、A企業とA'企業、どちらにマージさせるのか、この判断は必ず事業側で決めて、外注にはマージ作業だけをさせるようにしましょう。
ワークフローの設定を変更する際は、テスト環境または限定的なデータで試験運用することをお勧めします。
例えば、ライフサイクルステージのワークフロー。
ライフサイクルステージを再設計する際には、一度すべてのコンタクトを登録読者(サブスクライバー)にして、その後、リード、MQL、SQL...とワークフローで振り分けていきます。
(理由は、ダッシュボードのファネル式にて正しいレポートがとれなくなってしますため)
この時、条件に漏れがあることに気づかず稼働させてしまうと、本来SQLで営業がアクションかけるべき対象なのにリードのまま止まっているといった事態になってしまいます。
内部の話なんでまだギリギリセーフですが、これがセールスメール配信までアクションに入ってたら冷や汗ものですね。。
HubSpotのプランにもよりますが、仮にPro以上であれば、10個のダッシュボードが制作可能なので各部門ごとにダッシュボードを分けることが可能でしょう。
作成する・あるいは外部に依頼する場合には、何が見たいのかをすり合わせしつつ、まずダッシュボード(レポート)を完成させる。そして、実際の運用の中で「今のレポートにあるデータをこういった角度で見ることができるか?」と微調整していくのが良いと思います。
ただ修正依頼が多くなると(契約にもよりますが)金額や運用者の負担が多くなるので、やはり大枠は決めた上でやっていきたいですね。
システムを改善しても、ユーザーが適切に活用できなければ定着しません。
これはどのツールを使っても同じです。なので、「社内用の資料を作成する」「各機能に関して担当者への研修を行う」といったトレーニングが重要です。
汎用的なものであれば、HubSpotが提供しているHubSpotアカデミーの講座を受講させるのも一つの手かもしれません。
あと、再設定・研修後も定期的なレビューを行い、運用の定着を確認することをお勧めします。やはり、継続的にやることで定着率も上がるので。
...この流れで進めれば、HubSpotを適切に活用できる環境に再構築できるはずです。