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Spotlightと新興SaaSのHubSpot活用法|soma24ニュースレター vol.3
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こんにちは、soma24よりHubSpotに関する情報をお届けします。今回、お話するテーマは以下の4つになります。
- HubSpotの新機能
- 便利な機能:再訪問者の場合はフォームフィールドを事前入力
- 雑談:Spring 2025 Spotlight
- 雑談:Koalifyが実践したHubSpotへの段階的投資
HubSpotの新機能
サイトの速度ダッシュボード

実際のユーザーデータを使用して、主要なWeb Vitals測定指標に対して訪問者に対するウェブサイトのパフォーマンスを評価できるようになりました。
ダッシュボードでは、次のようなシンプルなチャートやグラフが表示されます。
- ウェブサイト全体のパフォーマンス
- どのページに注意が必要か
- 訪問者の流入元と使用しているデバイス
- サイトの速度変化の推移
- 各速度測定の意味の説明
- HubSpotのCDNを使ったページのレンダリング方法を確認
ちなみに、soma24では訪問数が少ないため、画像のような綺麗なレポートは出ませんでした。...精進します。
便利な機能:再訪問者の場合はフォームフィールドを事前入力

HubSpotのフォームには、ユーザーの情報を自動入力する機能があります。
これは「cookieトラッキング」と呼ばれ、以前フォームに入力した情報をブラウザのcookieに保存して、次回訪問時に自動的に入力欄に表示します。
この機能はデフォルトで有効になっており、ユーザーのデバイスからHubSpotが収集した情報や、HubSpotデータベース内の既存の連絡先情報に基づいて入力欄が事前入力されます。
フォーム入力の手間が減ることで、資料請求やウェビナーの登録完了率が上がる可能性があります。
注意点:
ただ医療機関や行政機関のような同じデバイスから登録する可能性がある場合、自動入力機能が有効になっていると、前の登録者の情報が次の人のフォームに表示されてしまい、誤った情報での登録や、プライバシーの問題につながる可能性があります。使い所には注意しましょう。
雑談:Spring 2025 Spotlight

年に2回の製品発表キャンペーンであるSpotlightにて、中小企業の中でも大規模になりつつあるマーケティングチームをサポートする新機能が発表されました。
このキャンペーンでは、200以上の製品アップデートや新機能について触れていましたが、HubSpotは特にMarketing Hub Enterpriseに3つの機能に言及しました。
- AI搭載の類似リスト:
既存の連絡先から理想的な顧客をさらに見つけるのに役立ちます。Breeze AIはHubSpotのSmart CRMのリストを分析し、ユーザーの最良の顧客と似た属性やアクションを共有する連絡先を特定します。これにより、キャンペーンで使用する可能性の高い見込み客の新しいリストが作成されます。
>>類似オーディエンスリスト - ジャーニーオートメーション:
今日の顧客は予測が難しく、マーケターは複数のツールを使ってジャーニーを管理していますが、これが非効率で複雑です。
HubSpotの新しいジャーニービルダーは、個々の行動に適応する自動化されたカスタマージャーニーを簡単に構築し、リアルタイムのレポートでリードの動きを把握し、チームの協力を支援します。
>>複数チャネルのカスタマージャーニーを統合管理 - 複数アカウント管理:
大規模なSMB企業のマーケティングチームは、複数のビジネスラインや地域チームを管理します。Marketing Hub Enterpriseの新機能、複数アカウント管理は、アセットの共有やミラーリングされた顧客データを活用し、単一のHubSpot組織で複数アカウントを効率的に管理します。
>>複数アカウント管理(ベータ版)をセットアップする
Spotlightでは、「AIの普及」と「マーケティングチームの過負荷」という2つのメッセージを強調していました。
HubSpotはより高度な「エージェント型AI」の採用を進めており、AIが単なる追加機能ではなく製品の「基盤技術」となる未来を見据えています。
これはマーケティングチームが直面する「情報過多」と「業務過負荷」の問題に対する解決策として、AIを戦略的に位置づけていることを示しています。
このような大規模になりつつある中小企業をカバーする機能を追加する動きは、昨年SalesforceがSMB向けMarketing Cloudを導入してHubSpotの主要市場に進出してきたことへの対抗策といえます。
この他にも多くの機能を紹介しているので、興味がある方はぜひボタンをクリックして確認してみてください。
>>Spring 2025 Spotlightを見にいく雑談:Koalifyが実践したHubSpotへの段階的投資

KoalifyはHubSpot専用の重複削除アプリです。私も無料版を利用していますが、非常に便利なツールだと感じています。
このアプリ、リリースからわずか1年足らずで月商150万円を達成したそうです。これは中小SaaS企業にとって大変参考になる事例ではないでしょうか。
今回は、そんな新興SaaS企業KoalifyがHubSpotを段階的に導入し、どのような成長の軌跡を辿ったのかを紹介します。
ステップ1:無料プランからスタート(2023年末)
- まずは無料プランで基本機能を試用
- ブランド表示なしの自社メール配信の必要性を認識
ステップ2:Starter Customer Platform 導入(2024年1-2月)
- 月額約$20(¥3,000)で開始
- この段階で実現したこと:
- 自社ウェブサイトとブログの構築
- フォームとCRMの連携によるリード管理
- 初めてのニュースレター配信(70名の購読者向け)
ステップ3:Service Hub Professional 追加(2024年3-9月)
- 月額約$134(¥20,100)に拡大
- ユーザー増加に伴い導入した機能:
- 専用ナレッジベースの構築
- HubSpotシーケンスによるトライアルユーザーフォロー
- カスタムレポートによる転換率追跡
ステップ4:Marketing Hub Professional 追加(2024年9月〜)
- 月額約$367(¥55,000)に
- トライアル数が月150以上に急増したことが決め手
- 実装した施策:
- 自動化されたメール育成フロー
- 連絡先数の制限拡大(1,000→2,000)
- 結果:トライアル→有料変換率が13-14%から20%以上に向上
この事例から学ぶべきこと
- ビジネスフェーズに合わせた段階的投資:
最初から高額なプランではなく、成長に合わせて機能を追加することで、常に投資対効果を最大化。現在の規模に合わない過剰な機能への投資を避け、成長の各段階で必要な機能だけを追加 - 選択と集中:
利用可能な全機能ではなく、ROIの高い機能に集中投資。例えば、初期段階ではチケット機能よりも個人的コミュニケーションを優先し、人的リソースを効果的に活用 - 自動化の適切なタイミング:
手動対応→テンプレート化→シーケンス化→完全自動化と段階的に移行し、各段階で最適なバランスを追求。これにより、パーソナライズと効率性を両立させることに成功
特に注目すべきは、初期段階では最小限の投資でスタートし、ユーザー数やサポート要件の増加に応じて機能を追加していった点です。まさにSaaSビジネス自身の成長に合わせたツール投資の好例といえるでしょう。
皆さんもぜひ、自社のSaaS成長戦略にこれらの段階的アプローチを取り入れてみてはいかがでしょうか?
>>Koalifyの成長事例の詳細を読む(英語)・・・